無垢の寄木細工

無垢茶托・銘々皿 | (C)箱根 寄木細工・木象嵌 浜松屋

 

職人がイメージする模様を作り、寄木のブロックをそのまま削る手法を、無垢の寄木細工と言います。この手法により、今までにない丸みを帯びた形や、重厚感のあるものを形作ることができるようになったのです。

 

木の板を3層や5層に重ねて接着し、正確にカットしていきます。模様をイメージしながら必要な色の木片を選んで接着し、組み立てられたブロックを型に入れ圧縮します。枠をはずしたら乾燥させ、ろくろで加工していきます。現在の接着剤は、非常に良質で接着力が強く、ブロックをそのまま削ることができるために、丈夫な製品ができるようになりました。

 

ろくろで仕上げた後は、丁寧に塗りを重ねていますので、水洗いも可能です。製品は、使う程にいい色になっていき、ツヤが出てきます。この手法は、寄木細工を作品として昇華させ、製作の可能性を広げたといえるものです。

 

貼りの寄木細工同様、組み方の違いで無数の模様ができます。コースターや菓子器、お盆など、生活に密着したアイテムも豊富で、現代の暮らしにも溶け込むような、新しいデザインが魅力となっています。

 

研ぎ出しと塗りを重ねることによる、ツヤと手にした時の感触は、きめが細かくひんやりとして、なんとも言えないなめらかさがあります。その作品は、ろくろ職人や塗り職人など、色々な人の手を経て仕上げられており、作り手のぬくもりを感じる事ができるのです。

 

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