寄木模様の作り方

 

寄木模様の色合いに適合した木材を、それぞれの厚さに削って、模様の配色順に膠(にかわ)を塗布し積み重ねていきます。それを万力で圧着します。重ね合わせた素材を寄木細工個有の型に合わせて、単位模様の一辺を手鋸(てのこ)で切断します。

 

切断された単位模様の一辺はさらに型に入れられて、手鉋(てかんな)で正確に仕上げていきます。完成された単位模様の一辺は、単位模様を作るために一組づつ膠を平らに塗布します。さらに膠で単位模様を合わせ紐で締め接着します。こうして完成したものが単位となる模様です。

 

これをさらに拡大するために手鋸で切断します。切断された単位模様材はさらに寄せ集められ、膠で接着されていきます。この作業を繰り返しながら大きな模様材を作っていきます。これを種木(たねぎ)と呼んでいます。

 

この種木を大きな特殊な手鉋で一枚づつ丁寧に削ります。この鉋紙は「づく」と呼ばれています。「づく」は削っても削っても同じ模様が生まれていきます。鉋で削られた「づく」は縮んでいますので、アイロンで伸ばし、これを小箱などの化粧材として使用します。

 

箱に張ったものを「づく張り」と呼び、組み上げた寄木を素材としてロクロ挽きした菓子器などを「むく作り」と呼びます。代表的な寄木模様としては、亀甲、黒麻、市松、小寄木、赤麻などがあります。

 

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